case
FXトレーダーα
FX の判断力を磨く教育アプリ。企画・デザインから実装・運用設計まで、ジャムチが一貫して自社で作っている旗艦プロダクトです。
映像は開発中ビルドのデモ用データによる実画面です(音声つき・72秒)。ホームからトレード、成績、AI コーチ、レッスン、称号までの全体の流れを紹介します。
なにを作っているか
仮想資金で実際の値動きに向き合い、判断して、結果を引き受ける練習をするアプリです。ローソク足チャートで発注し、含み損益を抱え、どこかで決済する。この一連の判断を重ねると、AI コーチが履歴を横断して「判断の癖」を診断します——時間帯によって成績が分かれていないか、損切りを置いた取引と置かなかった取引で最終損益がどう違うか。感想ではなく、本人の記録から出てくる指摘です。
レベルと称号のラダーが積み上げをかたちにし、続ける理由をつくります。一方で、実際のお金を扱う取引・送金・口座開設の機能は持ちません。教育を目的としたアプリであり、投資助言を行うものではありません。この線は機能の有無に限らない。文言の規律でもあって、射幸心を煽る表現をコードとレビューの両方で締め出しています。
設計判断の中身 — このケースが証拠になる理由
「教育アプリ」という言葉の印象より、中身は本番水準の設計判断の連続です。市場データは外部プロバイダから取り込み、足の欠けや週末の断絶を吸収しながら、発注・約定・損益の整合を守る。ゲームとしての手触り(滑らかなチャート、称号の演出)と、金融教育としての誠実さ(誇張しない文言、でっち上げない数値)を、同じ画面の中で両立させる必要があります。
LLM の組み込みでいちばん重いのは、生成そのものではなく運用設計でした。診断の品質をどう保つか。一回あたりの費用をどう抑えるか。そして「煽らない」という規律を、生成される文章にどう強制するか。プロンプトの設計とあわせて、出力の検査と評価の仕組みを先に作る——LLM を製品に入れる仕事の大半は、この地味な部分です。
こうした判断を、デザイン・モバイル・API・インフラ・LLMOps の幅で進めています。企画から本番運用までの距離が短いこと、判断がひとつの視野に収まっていることが、このプロダクトの開発速度を支えています。
アーキテクチャ
モバイルアプリ(Expo / React Native)が唯一の入口で、判断はすべて API ゲートウェイ(FastAPI)が持ちます。市場データの取り込み、発注と損益の整合、Claude による診断はいずれも API 側の責務にし、アプリは表示に徹する——境界をはっきり切った小さな構成です。図は主要な流れのみを示しています。
作り方 — AI 自律駆動オペ
作り方そのものも、ジャムチが提供している「AI 自律駆動オペ」です。課題を配る担当、コードを書く担当、レビューする担当、マージする担当——役割ごとに別々の AI を立て、そのうえで多段の CI と監査を重ねる体制で開発しています。人は設計判断と最終レビューに集中し、後戻りしにくい決定は ADR として記録します。
この運転の計器盤が站盤です。委譲がうまくいったか、費用はどうか、次の一手は何か——盤面で見ながら進めています。
いまの段階
現在は友人向けのクローズドβで、遊びやすさと学びの手応えを検証している段階です。ここで書けるのは開発中の事実までにして、結果の数字は運用が育ってから載せます。
同じ作り方で、AI を組み込んだプロダクトを、企画から本番で使われるところまで引き受けます。

