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case

站盤(たんばん)

AI エージェント運用の計器盤。AI に開発を委ねる会社が、その運転を見て、次の一手を決めるための道具です。

映像はデモ用データによる実画面です(音声つき・60秒)。依頼スレッドでの相談から起票・発進・引取り、無人運転までを紹介します。

なぜ作ったか

AI エージェントに実装を任せはじめると、すぐに新しい種類の「見えなさ」に出会います。いま何体が、どのリポジトリで、何をしているのか。任せた仕事は進んでいるのか、それとも静かに止まっているのか。費用はいくら使っていて、どこで課金が跳ねうるのか。答えはターミナルの履歴と請求画面と課題管理ツールに散らばっていて、判断のたびにそれらを行き来することになります。

站盤は、この見えなさを一枚にまとめるために作りました。ジャムチ自身が毎日、複数の AI セッションを並行で走らせて開発していて、まず自分たちの運転席として必要だった——というのが正直な出自です。任せる範囲を広げたいのに、コストや暴走への不安が先に立つ。その不安の正体はたいてい「見えていないこと」なので、道具はまず見えるところから始めました。

なにが見えるか

盤面の中央には稼働。どのセッションが生きていて、どのモデルで動いていて、いま何の道具を使ったか——読み・書き・実行・失敗が、色分けされたイベントの流れとして届きます。行をひとつ開けば、実行されたコマンドとその結果まで降りられます。左には滞留。放置された PR、止まった仕掛かり、運用障害が、見て見ぬふりのできない場所に並びます。

上段は費用と残量の計器です。今日どれだけ使ったか、日次の上限まであとどれくらいか、停止スイッチは待機しているか。モデル別・アカウント別の残量ゲージが「まだ回せる」と「そろそろ危ない」を色で答え、従量課金が始まる境目には警告が立ちます。

右には次の一手。優先度とブロック関係から「いま着手できるもの」をランクで示し、着手コマンドまで添えて差し出します。数字を並べて終わりにしない——計測が欠けているならそれ自体を所見として出し、盤面が次の行動を促す。站盤をダッシュボードではなく計器盤と呼んでいるのは、この設計のためです。

依頼から引取りまで

見るだけの道具でもありません。依頼スレッドでエージェントに相談すると、調査の結果と課題の起票案が返ってきます。承諾すればその場で起票され、発進管制から隔離された作業ツリーへ送り出せる。実行の様子は稼働ペインでそのまま追え、仕事は PR になって帰ってきます。相談から起票、発進、引取りまで、盤面の上で完結します。

夜は無人運転に切り替えられます。準備の整った課題を夜間に順へ流し、朝に引き取るのは「何件がマージまで届き、何件がレビュー待ちで、それぞれいくらかかったか」という要約だけ。人が寝ているあいだも、運転の記録は計器に残ります。

道具の思想

設計で守っている線が三つあります。第一に、いまの開発フローへ手を入れないこと。站盤は既にある記録を読むだけの薄い収集器で動くので、導入のためにやり方を変える必要がありません。

第二に、生のデータを配らないこと。盤面へ届くのは要約された行だけで、プロンプトの本文やコマンドの出力のような機微は、送る前に落とします。

第三に、計測の欠けを隠さないこと。取れていない数字は「データ待ち」として盤面に出します。計器の信用は、動いているときの見栄えではなく、欠けたときの正直さで決まると考えているからです。

提供のかたち

ジャムチ自身が、この站盤で自社の運転を毎日見ています。上の映像はその実画面です(データはデモ用)。

提供は「AI 開発オペの導入支援」の一部として。運用の型と一緒に、御社のデータで動く站盤を設置します。プロンプトの中身まで踏み込む示唆は、トレース連携(Langfuse)とあわせて次の版で拡張する予定です。

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